20111128

GarageBandパーフェクトレッスン

10月末に、編集制作を担当した書籍『GarageBandパーフェクトレッスン』が発売になりました。1カ月が過ぎ、解説動画やサンプルなどが出そろったので、改めてご紹介いたします。
『GarageBandパーフェクトレッスン
10分でオリジナル曲ができるDTMカンタン作曲術』

著者:オブスキュアインク+PsycheSayBoom!!!
(リットーミュージック)

本書は、基本的にはMacに同梱されている作曲ソフト「GarageBand」のマニュアル本です。

GarageBandは、演奏や音楽理論の心得がなくても、ソフトに内蔵された演奏パーツの組み合わせで曲が作れてしまう面白いソフトです。本書では、初めてGarageBandを触る人でも曲を完成できるように、その基本的な操作を一通り解説しています。

さらに、GarageBandで既成曲の「リミックス」を行うというより高度な方法を紹介しているのが、類書にない特長です。

となると、サンプル楽曲とリミックス作例が重要ですね。そこで今回は、実際にGarageBandでさまざまなリミックス/エディット作品を制作しておられる、「ダクトさん」ことPsycheSayBoom!!!(再結成ブーム)さんにご協力を仰ぎました。特に、リミックス手法を紙面と動画で解説したPart 7が目玉です。

手持ちのMacとこの本があれば、すぐに曲作りがスタートできます。


●サンプル曲は3種類
操作が簡単といっても、どの程度の曲ができるのか。
まずは以下のサポートサイトで、3曲のサンプル曲を聴いてみてください。
http://www.rittor-music.co.jp/gband/

  1. チュートリアル・データ01:GarageBand内蔵のループ音源だけで作ったもの
  2. チュートリアル・データ02:内蔵ループ音源で組み立てたトラックに、ギターの生演奏を加えたもの
  3. 既存の楽曲のリミックス(the SHUWA「Let Me Be Your Light(PsycheSayBoom!!! remix)」)

Aは、ありあわせの素材から、組み合わせと編集のテクニックで曲をブラッシュアップしているところがポイントです。

Bは、Aと同様に内蔵音源オケを作ってから、エレキギターをMacに接続して録音したものです。特に高価な機材などを使わず、Macにケーブルを直接挿して、GarageBand内蔵のエフェクトなどで音を整えて録音されています。GarageBandは、このようにハードディスクレコーディングにも使えるわけです。

以上のA、Bのサンプル曲は、GarageBandで開けるプロジェクトファイルもダウンロード提供しています。データの作り方の参考にしてください。


●GarageBandでEDIT&REMIX!
さて、本書の目玉となるのが、Cの「既存の楽曲のリミックス」です。
Part7は「GarageBandでリミックスに挑戦!」と題して、ダクトさんによるリミックス制作の工程を紙面と動画で解説しています。

原曲:the SHUWA「Let Me Be Your Light」(→iTunes Store
今回はロックバンドのthe SHUWAさんの曲を正式にお借りし、これをダクトさんにリミックスしていただきました。バンドサウンドの原曲に、リズムやシンセを加え、さらにダクトさんの一流の「エディット(EDIT)」と呼ばれる手法を駆使しながら、ダンスミュージックとして再構成していきます。

仕上がりを聴いてみてください。こんな作業が、すべてMac同梱のソフトでできてしいまう、というのがミソですね。


解説動画は全6本あります。ダクトさん自らが、紙面ではわかりづらいポイントに絞って、実際のGarageBandの作業画面を見せながら秘伝のテクニックを解説してくれています。

【01】曲を通して聞く
【02】歌い出しのエディット
【03】声のエディット
【04】デックストップエフェクトのシミュレーション
【05】伸びる音をスイッチングのように切る
【06】ドラムブレイクと掛け合わせる


これを観るだけでも、GarageBandの可能性と面白さが伝わるのではないでしょうか?
興味を持たれた方は、ぜひ本書を手にとって、操作を学んでください。

『GarageBandパーフェクトレッスン』、よろしくお願いいたします。


※次回は、本書が生まれた背景でもある「エディット」についてや、ダクトさんがGarageBandでエディットを制作していくことになったある発見についてもお話したいと思います。